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菊地 賢司; H.J.Penkalla*; 西 宏
日本機械学会論文集,A, 63(613), p.2032 - 2037, 1997/09
ニッケル基耐熱合金のクリープ構成式を新粘弾性材料モデルに基づいて900,950Cの場合について構成式を導出し、すでに報告した850Cの場合と併せてパラメータqとの温度依存性、並びに含有ホウ素量をコントロールし延性と強度を高め最小クリープ速度を抑えたハステロイXRと、ホウ素量をコントロールしていないハステロイXRに見られるパラメータ特性の相違をも検討した。XRの場合には温度が850から900Cに上昇するとクリープ指数が1.8から1.1に減少したのに対し、950CハステロイXRでは1.4となった。は850CのXRに較べて、900CのXR及び950CのXRは低応力側で急激にが大きくなっている。は900,950Cの場合にはが低応力側で大きく一次クリープの期間が応力の低下につれて相対的に短くなることがわかった。
H.J.Penkalla*; 菊地 賢司
日本機械学会論文集,A, 62(593), p.162 - 167, 1996/01
高温クリープ変形領域における材料の粘弾性変形特性を「新粘弾性材料モデル」として理論化した。非弾性歪速度を内部応力を含む応力のべき乗則で表した。内部応力は、背応力(荷重付加による誘起応力でクリープ変形抵抗の保存力)と摩擦応力(変形抵抗の散逸力)より成る。ハステロイXRのクリープ変形特性、降伏応力、ヤング率より、合計7個の材料定数を定めた。内部応力の応力依存性は、内部変数としてクリープ変形曲線より定めたので、材料定数の決定法に再現性がある。また、ORNLモデルで見られるような変形に対するしきい値も存在しない。クリープ、引張、応力緩和、応力急減時の変形挙動を解析した結果、本構成式は時間依存型の変形を精度良く記述できることがわかり、本モデルの有効性が確認された。